こんにちは!カスタマーエンジニアの下津曲です。
生成AIと一緒にWebサイトやアプリをつくることは、すでに珍しいことではなくなりました。かくいう私自身も、実装方法を調べたり、コードのたたき台をつくったりするときに、ChatGPTやCodex、Claude CodeなどのAIツールに相談する時間が増えています。
一方で、microCMSについてAIに質問したときに、「公式ドキュメントを見れば分かることだけど、そこを前提に答えてほしい...」「それっぽい答えが返ってくるけど、本当に正しいのかが若干不安...」と感じる場面もありました。
そこで今回、AIがmicroCMSの公式情報を参照しながらタスクを進められるよう、microCMS公式のAgent Skillsを公開しました!
私たちが思い描いているのは、「microCMSに詳しい人が、いつも隣にいて何でも教えてくれる」みたいな世界観です。仕様の細かいところも、実装の進め方も、ちょっと聞けばすぐに答えが返ってくる。そんな相談相手がAIの側にいてくれたら、開発はもっとスムーズに進められるはずです。

この記事では、それぞれで何ができるのか、どのような場面で便利なのかをご紹介します。
Agent Skillsとは?
Agent Skillsは、AIエージェントに特定の領域の知識や手順を渡すための仕組みです。AIに対して、その分野の「専門知識」を後から追加インストールするようなイメージです。
たとえば、AIに「microCMSでカテゴリ別に記事を取得したい」と質問したとします。一般的なAIでもそれらしいコードは提案してくれますが、microCMSのクエリ仕様や最新の公式ドキュメントを前提にした回答になっているとは限りません。
microCMSのAgent Skillsを導入すると、AIが公式ドキュメントを参照しながら、API仕様の解説やコード例の生成、管理画面の操作手順の案内などを行えるようになります。
現在、GitHubで以下の3つのSkillを公開しています。
Skillの詳細については上記の各リポジトリをご覧ください。中でも、メインとなるのが microcms-guide です。こちらはmicroCMSの基本的な使い方や設計ノウハウを与えてくれるSkillで、利用している開発言語やフレームワークに依存しません。
ですので、microCMSを連携して何かしらWebサイトやアプリケーションを作るなら、とりあえず導入しておいて損はない、そんなSkillになっています。
microCMS Agent Skillsを使ってみる
Agent Skills の導入は、次のコマンドを実行するだけです。
# スキルと導入先を対話で選ぶ
npx skills add microcmsio/skills
# 設計・実装用のスキルを個別に導入する
npx skills add microcmsio/skills --skill microcms-guide --agent codex
npx skills add microcmsio/skills --skill microcms-nextjs --agent codexあとは、普段AIに話しかけるのと同じように、microCMSについて相談できます。
たとえば、こんな質問です。
画像配信の最適化についての相談の例:
microCMSの画像フィールドに登録した画像を記事一覧と記事詳細で表示していますが、スマートフォンでも元画像に近いサイズを配信しているため、転送量を減らしたいです。画像APIを使って、一覧では横幅640px、詳細では最大1200pxを目安に配信し、WebPまたはAVIFへの変換と画質調整も行いたいです。レスポンシブ画像の実装例を示し、画質と転送量のバランスをどう決めればよいか提案してください。
Next.jsからのコンテンツ取得についての相談の例:
Next.jsのApp RouterとTypeScriptを使って、microCMSの記事一覧ページと記事詳細ページを実装してください。microcms-js-sdkのクライアントはサーバー側に置き、APIキーがブラウザへ露出しない構成にしてください。記事詳細は動的ルートにし、型定義、404処理、キャッシュ設定まで含めてください。利用中のNext.jsバージョンによって実装が変わる場合は、先にpackage.jsonとnext.configを確認して適切な方式を選んでください。
コンテンツAPIで複数条件による絞り込みについての相談の例:
microCMSの記事APIから、「カテゴリがnews」「公開日が2026年1月1日以降」という条件をすべて満たし、さらにタイトルまたは本文に「生成AI」を含む記事だけを取得したいです。filtersのand/orを組み合わせたクエリを作り、microcms-js-sdkを使う場合の実装方法を示してください。条件のグループ化やURLエンコードで間違えやすい点も説明してください。
Skillを呼び出すために、毎回特別なプロンプトを書く必要はありません。対応するAIエージェントであれば、質問の内容に応じて自分でSkillを使い、回答してくれます。
「公式ドキュメントを検索して、該当ページを読んで、実装方法を考える」という一連の作業を、AIとの会話の中でそのまま進められるイメージです。
ChatGPTから使えるmicroCMSプラグインも公開しました

ChatGPTのプラグインは、Skillや外部サービスとの連携をまとめ、特定のワークフローをChatGPT上で使えるようにする仕組みです。microCMSプラグインを追加すれば、普段使っているChatGPTから、そのままmicroCMSについて相談できます。

上記でご紹介した Agent Skills の場合は npx コマンドを打ってインストールする必要があったりするため、エンジニア以外の方にとっては若干ハードルが高いのですが、ChatGPTプラグインであればポチポチっと手軽に導入することができます。
プラグインは、以下のページから追加できますので、ぜひお試しください!
リモートMCPサーバーと組み合わせると、「相談」から「操作」までつながります

Agent Skillsやプラグインは、AIに「microCMSの知識」を渡す仕組みです。ここに microCMS MCP(リモートMCPサーバー、現在ベータ版)を組み合わせると、AIが実際のコンテンツやメディアなどを操作できるようになります。
たとえば、次のような操作をAIに任せられます。
- コンテンツ一覧や詳細の取得
- コンテンツの作成・更新・削除(作成および更新については、公開/下書きのいずれも可能)
- コンテンツの公開状態の変更や予約設定
- メディアのアップロード・削除
- APIの作成
特に、API(スキーマ)そのものを作成できるツールを使えば、こんな流れがひとつの会話の中で完結します。
- 「お知らせを配信したいんだけど、どんなフィールド構成にするのがいい?」とAIに相談する
- Skillsが公式ドキュメントを参照し、microCMSの仕様に沿った構成を提案してくれる
- 内容に納得したら、「ではその構成でAPIを作って」と依頼する
- MCP経由で、実際にmicroCMS側のAPIスキーマが作成される
調べて、設計して、つくる。をシームレスに
これまでドキュメントと管理画面を行き来していた工程が、そのままひと続きになるイメージです。まさに、隣にいる詳しい人が、手を動かすところまで一緒にやってくれるような感覚です。
また、microCMS側でMCPサーバーをホスティングしているため、自分でサーバーを立てる必要はありません。サービスIDとAPIキーをMCPクライアントに設定すれば、すぐに使い始められます。詳細については、下記のブログをご覧ください。
まずは、普段困っていることをそのまま聞いてみてください
Agent Skillsやプラグインという言葉だけを聞くと、「使うのは難しいかな...」と思ってしまいますが、使う側で意識することはほとんどありません。導入したあとは、いつもどおりAIに質問していただければOKです。
個人的には、「公式ドキュメントのどこを見ればいいか分からない」ときにこそ、便利だと感じています。
もちろん、AIの回答は公式のリソースを参照していますが、それでも生成AIの出力であることには変わりないため、常に100%正しいとは限りません。重要な実装や設定については、参照元となる公式ドキュメントもあわせてご確認ください。
microCMSを「AIから使う」ための選択肢を増やしていきます
microCMSではすでにリモートMCPサーバーを公開しており、AIツールとmicroCMSを組み合わせるための仕組みを提供してきました。今回のAgent SkillsとChatGPTプラグインは、その選択肢をさらに広げるものです。
AIを前提とした開発やコンテンツ運用が当たり前になっていくなかで、microCMSについて調べる手間や、躓いて止まってしまう時間を、少しずつ減らしていきたいと考えています。
Agent Skillsは GitHub で公開しています。実際に使ってみて「こういう質問にも答えてほしい」「この情報も参照できると便利」といったご意見があれば、管理画面右下のチャットボタンからぜひフィードバックをいただけると嬉しいです!