microCMS

【freee株式会社様】マーケティング効率化と保守コスト削減を実現。全社の統一仕様にmicroCMSを選んだ理由

microCMS編集部

クラウド会計ソフトをはじめとするSaaS型クラウドサービスを提供するfreee株式会社。

2021年ごろからmicroCMSを導入し、現在はメインのウェブサイトや採用サイトなど全社的に利用しています。

 

今回は、freeeの全社横断マーケティング業務を担う諏訪拓生さんと、ウェブサイトの裏側のシステムやフロントエンドのエンジニアを担当する黒岩さんに、microCMSの導入経緯や導入後の変化についてお話をうかがいました。



導入の背景:柔軟なサイト運用とセキュリティ対応に課題があった

導入前にはどんな課題があったのでしょうか。


-諏訪さん

課題はいくつかありましたが、特に柔軟で迅速にマーケティング施策を行いたいという点と、セキュリティ対応のための保守コストが高くなっていた点が大きな課題でした。

microCMSの導入前は、MovableTypeだけでなく各サイトでWordPressや自作のCMSなど利用技術が統一されていなかったことから保守コストがかなりかかっていましたし、SEOアルゴリズムの変更やLPのちょっとした要素追加などに対応するのも時間がかかりがちだったんです。

柔軟に対応できて開発しやすい環境を整備したいと考えていました。


-黒岩さん

当時のfreeeの一部のウェブサイトはMovableTypeベースで作られていました。

MovableTypeのままではSEO対策としてCore Web Vitalsを調整するのがかなり難しいということがわかり、MovableTypeをやめてJamstackな開発ができるようにしようと考えて、技術選定をおこなうことにしたのです。


microCMSを導入した決め手はなんでしたか?


-黒岩さん

新しいものを導入するにあたって、サイトに携わるメンバーにとってのオペレーション難易度を上げないことを意識していました。

それまで使っていて慣れているMovableTypeと使い勝手が変わらないようにしたかったのです。

最初はAWS Amplifyでの開発を試しましたが、Amplifyになにかトラブルが起きたとき私しか対応できない恐れがあったため、既存のヘッドレスCMSサービスを検討することにしました。

 

海外のサービスもありましたが、microCMSは日本語であるところが一番の決め手になりました。

英語がメインのサービスですと、どうしてもオペレーションの難易度はひとつ上がってしまいますからね。

 

それに、microCMSは、管理画面をゼロから設計することができます。

リプレース前のMovableTypeと同じような画面や操作で入稿作業ができるので、導入時の混乱もほとんどなかったですね。

入稿作業を担当しているメンバーには、「◯月◯日からmicroCMSに切り替えます」とアナウンスを行ったくらいで、事前に操作トレーニング期間を設けることもありませんでした。

(microCMSの管理画面例)


活用の範囲:社内全体のスタンダードとしてmicroCMSを採用

microCMSをどういったところでご利用いただいていますか?

-諏訪さん

弊社のメインサイトや採用サイトなど幅広く利用しています。

microCMSの導入前は、社内のサイトで使っているCMSがバラバラな状態で、メンテナンスも非常に大変でした。

いまは、microCMSをベースとしたサイト設計が全社のスタンダードになっています。


freeeでmicroCMSを最初に導入したマイクロサービス:https://www.freee.co.jp/kb/


全体に展開:https://www.freee.co.jp/


-黒岩さん

技術的には、フレームワークはGatsbyを使っていて、Gatsby + microCMS +Amazon S3 + Cloudfrontといった構成を全社的に採用しています。


導入の効果:期待を超えた使いやすさ

導入以来、microCMSの良さは感じられましたか?


-黒岩さん

はい、期待以上です。正直に言えば、エンジニアリング面ではもっと複雑になることを覚悟していたのですが、そんな心配は杞憂でした。

MovableTypeからのデータ移行なども問題はなく、スムーズなリプレースができました。

 

実際にオペレーションを担当しているのは、HTMLはわかるけれどJavaScriptはそれほど詳しくないといった技術感のメンバーが多いのですが、移行時や導入後にも特に困ったことはありません。

-諏訪さん

マーケティング面では、仕様が全社統一されたことによるメリットがとても大きいです。

スピード感は向上していますし、コンバージョン率を上げたりSEO施策を迅速に展開したりといった、本来的な部分に注力できるようになりました。

社内のセキュリティエンジニアやプロダクトエンジニアにも共通の仕様を伝えられたので、コミュニケーションコストも下がっています。

 

エンジニアの採用を考える上でも効果が高いですね。

いまどきのフロントエンドエンジニアはJavaScriptを得意とする人が多く、microCMSのような設計にはなじみがあるはずです。

採用面でもコミュニケーションコストを下げられていると思います。

そういう意味では、単にヘッドレスCMSを利用しているということ以上の効果があると感じています。


さらにmicroCMSの活用を進め、マーケティング成果を向上させていく

microCMSの今後の活用計画はありますか?

-諏訪さん

古いシステムを使用しているサイトがまだいくつかあるので、それらにも順次microCMSの導入を進めていく予定です。

あとは、コンバージョン率などの数字をどうやって上げていくのか、頑張って考えていくしかないですね。


-黒岩さん

弊社のサイトには独立したLPやスペシャルサイトもたくさんあり、そこはmicroCMSで吸収できていない部分です。

基本的にLPは静的に書き出したページなのですが、サインアップ用のボタンや関連記事など共通で表示させたい要素もあります。

このあたりの資源管理にうまく活用できないかと考えていますが、なかなか難しい課題です。

microCMSに期待していることはありますか?

-諏訪さん

弊社では内部統制上、ページの公開前にレビューを入れて確認することになっています。

レビューを回すための仕組みがもっと充実すると嬉しいですね。

たとえば、Slackでレビュー通知を飛ばせる機能があると便利かなと思っています。


-黒岩さん

いまの仕様は、記事の下書きをしてレビュー依頼を出したユーザー本人が、その投稿を公開できてしまいます。

できれば、自分自身が下書き保存した記事についての公開権限がないようにしたいんです。そういった事情にも合わせたカスタマイズ機能があると、よりよいと思っています。


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貴重なお話をありがとうございました!

引き続き、microCMSがお役立ていただけるよう改善を進めてまいります。




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